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  • Nov 07, 2016

近未来のニューヨークが舞台の映画『VR ミッション:25』。ただ事では済まされない結末に…あなたならどうする?

仮想空間でのスリリングな戦闘を描いた映画『VR ミッション:25』が、11月19日(土)より池袋HUMAXシネマズ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開となる。

自身が武装し地上フィールドでエアソフトガンを使って敵を撃つサバイバルゲーム(以下、サバゲー)と呼ばれる模擬戦闘ゲーム。近年、飛躍的に参加人数は伸びており、専用フィールドや手ぶらで参加できるサバゲーも増加傾向にある。そのサバゲーに技術的革新がもたらされるのも遠くないのかもしれない。今年ゲーム業界で話題をさらっているVR(バーチャル・リアリティ=仮想現実)に加え、MR(Mixed Reality=複合現実)技術を導入すればサバゲーはあらゆる場所でプレイ可能となる。現在は視覚に対するアプローチの大きさが注目の的となっているVRだが、東京ゲームショウ2016のエンターテインメントの未来ブースにおいて披露された「シナスタジアスーツ」やアメリカのクラウドファンディングから生まれた「Teslasuit(テスラスーツ)」など、ゲーム中の感覚を全身で体感できるスーツの開発も進んでいる。さらに、MRは今年マイクロソフト社がMRを用いた取り組みを発表しており、現実と仮想の融合、つまり現実の上に仮想空間を構築できるのである。商品化にはまだ時間がかかるものの、MRとVRの組み合わせが現実的なものなれば、その場の動きに制限されず移動が可能になるため、サバゲーの舞台となる雰囲気作りや障害物などを配置するフィールドマップも格段に変わってくるだろう。

VR元年と呼ばれ、今後MRも期待される2016年に、最も現実に近い近未来のニューヨークで、ゲーマーたちの身に起こる驚愕の出来事を描いた映画『VR ミッション:25』がいよいよ日本で公開。空間に囚われないVRによるサバイバルゲームを題材にした本作は、サバイバルゲーマーも必見の内容となっている。

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8人のオンラインゲームの名手が、ザイバツ・コープ社のオフィスに集っていた。彼らはそこで最新型バーチャル・リアリティ・ゲーム「ザ・コール・アップ」を一足早く体験することになり、指定されたヘッドセットとスーツに身を包みゲームへ参加する。課されたミッションは「各階にいるテロリストを殲滅しビルを脱出すること。」ゲーム開始とともに無機質な部屋が一変。視界に広がる緊迫感あるフィールドや銃を撃つ感覚がリアルすぎて現実かどうかを確認するほどの臨場感に楽しんでいた参加者たち。しかし、銃弾が当たった時、現実では何も傷を負っていないはずの激痛に戦慄を覚える。この痛みは本物か、偽物か。ゲームはやがて命を懸けたリアルな戦場へと変わり、現実に戻るための条件は、逃げることの許されない死と隣り合わせのミッションをクリアすることのみ。着ているのは近未来感溢れるスーツで武装を実際にしていないためサバゲーマーにとって物足りなさもあるかもしれないが、バーチャル世界との融合による普段とは違うフィールド仕様や現実の境目がわからなくなる緊張感ある展開には固唾を呑むだろう。

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本作はサバイバルゲームを題材にしているが、男性だけでなく昨今話題のサバゲー女子にもオススメしたい。登場人物の中には女性のオンラインゲーマーも参加して銃を手に取り戦いを繰り広げる。命を懸けた戦いに不安や恐怖があるものの、生き残ることがクリア条件という中、男性にも劣らぬ活躍を見せる。守られるだけが女じゃない!力が強いだけでは生き残れない知略も兼ね備えた攻防に一瞬も目が離せない。普段はBB弾もしくはペイント弾を使用するサバゲーとは異なり、バーチャル視覚で血シーンは大量にあるのでご注意を。ゲームの世界に入り込むというVRならではの興奮を描きつつも、あまりの没入感によりバーチャルと現実の境界が曖昧になっていくことで、バーチャルとは何か、現実とはどういうことかなどVR技術への危険性までも映し出す意欲作となっている。

監督:チャールズ・バーカー 製作:マシュー・L・ウィルキンソン、ジョン・ジワ=アムー
出演:マックス・ディーコン『イントゥ・ザ・ストーム』、モーフィッド・クラーク『A POET IN NEWYORK』、アリ・クック『アノマリー』
原題「THE CALL UP」
©The Call Up Limited 2015

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